子供にプログラミングを教える方法

子供の為の最高のプログラミング教育を見つけていきます

「考える力」をつけるには

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夏休みにはいり、我が子は塾の宿題で大変そうです。

問題を解くことを頑張っているのですが、考えることが少々面倒な様子。

時計の針1分は、角度でいうと何度?

という問いに

「6度!」

一応正解です。

「じゃあ、なんで6度なの?」

「・・・・」

どうやら答えだけ覚えてしまっている様子です。

もっと自分で考えて答えを出すことを頑張ってほしいとおもい、

色々本を探していたら以下を見つけました。

だいぶ前に出版されていたので、すでにご覧になっている方もいるかもしれませんが

私はまだ見ていなかった池上彰さんの本です。

池上氏はかなりの読書家なので、今までの経験から

「考える」ことについても相当苦労された方なので

参考になりそうです。

P15

そもそも「考える」とは、自分の中にある情報(インプット)をもとに、自分なりの結論(アウトプット)を導き出す作業です。質の高いアウトプットをするためには、まずインプットが不可欠なのです。


なるほど。

本や新聞など、多くのインプットがないと、良質なアウトプットもできない。

その点では、我が子は妻が図書館からいろいろ本を借りてきてくれていて

我が子も読んでいます。

このあたりの池上氏の指摘はとりあえずクリア・・・かな?

さらに池上氏は続けます。

P17

少しでも効率的に知識を身につける方法がないものか

(中略)

「知識が身についたな」と思えば、ぜひそれを誰かに伝えてみてください。実際に伝えてみようとすると、きっと思いのほかうまくいかないはずです。そこで「なぜだろう」と考える。必要だと思えば、さらに周辺情報を調べていく。多分これが重要なのです。

誰かに伝えることが重要なんですね。

我が子に、読んだ本について聞いてみましょう。

「面白かった?」

我が子「面白かった」

「どんなお話だったの」

我が子「ええと、、、わすれちゃった」

まあそうでしょうね。

文庫本や図鑑をみていたのですが、どんな話なのか説明するのは大人でもむずかしい時があるでしょう。

全体としてどんなストーリーだったのか、全体の把握と、

説明するときに、どういった言葉が適切かの語彙力も重要です。

本は1回読むとそれで満足してしまうことも多く、人に言うことはなかなかないので、

親から聞き出すようにすることで、子どもの成長を促せる気がします。


第1章では様々な手法が書かれています

・まずは「自分は何がわからないか」を知る
・言葉の「由来」を探る
・似た言葉の定義をはっきりさせる
・「そもそもなぜなのか」を考える
・全体像を把握するためのコツ
・それで得をするのはだれかを考えてみよう
・情報を流す側の動機を考える
・専門用語の「仕組み」を理解する

第2章では図解の大切さも説明されています。
大人になっても、ビジネスシーンで提案書や説明資料が文字ばかりのものをだされると
読む気がしませんよね。

もし、内容を「図解」できる人がいれば、その理解力・説明能力は
文字だけ説明する人に比べ、とても高く、説明を聞いていても安心するでしょう。

そういえば、我が子は算数の問題を図式化するのが苦手なように思えます。
このあたりもフォローしてあげたいところです。

システム開発でも、エンジニアがお客さんの言っていることを
図にまとめてあげることができることは
とても重要です。

お客さんはいつも忙しく、現状をまとめる時間がない人も多いです。
そこで、エンジニアとしては、以下の流れができれば理想です。

エンジニア
『お客様の現状はこうなっていますね。
それをこういう風に改善していきますね。』

図を添えて説明してあげます。


お客さん
『(そうか、そんな風になっていたんだ。知らなかった。。。)そうですね。お願いします!』


という感じなれば、お互い共通認識が取れ、仕事も問題なく進むでしょう。

問題があるとすれば、図に落とすまでが大変なことですね。

・お客さん自身が良く分かっていない場合もあるので、ヒアリングしたり想像力が必要
・抽象化して重要なものを抜き出す力が必要

私は今では普通にできますが、最初のころは苦労しました。
何度もやって、鍛えていくことで慣れていった気がします。


この本では、ほかにも様々なアプローチで「考える力」をつける方法をまとめられています。

読んだあと、すべてを実践するのは難しいので

できるところからやってみる、という使い方が良いでしょう。

とはいってもなかなか始められない人もいると思います。

池上氏は、考える力をつける方法だけでなく、こんな方法でやる気を出そうとしてくれています。

P261

いまの若い人は本を読まなくなっています。その結果、本を読んでいるだけで、ライバルに差をつけることができてしまう世の中になりました。楽なものだとは思いませんか。

半分羨望、半分失望のような表現ですね。

この本が出てから5年経っています。

そういえば、今の日本の学生の読書量はどうなっているのでしょう。

池上氏の憂慮は現時点でどうなっているのか。。。

確認しました。

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学校図書館協議会の以下URLより 
全国学校図書館協議会|調査・研究|「学校読書調査」の結果


小中学生の読書冊数が増えている、、、、

驚きでした。

高校生の冊数が横ばいなのが気がかりですが、少なくとも小中学生はヤル気が出てきています。

(逆に言えば、みんな読みだしているので、遅れないようにもっと読まないといけない)

ただ、コロナ過の影響で、調査負荷の観点から現時点では調査が中止されています。

www.kodomo.go.jp

恐らくコロナ過では、児童は自宅にいる時間が多くなるため、

 読む人はもっと読み、読まない人は読まなくなる

とさらに読む・読まないの差が大きくなると考えられます。

しかし、小学生のお子様を持つ親御様の中には、

コロナ過でより大変な生活になっている方もいらっしゃると思います。

そのなかで、子どもの「考える力」を付けようとするところまでは

なかなか気が回らない人も多いかと思われます。

そんな時は、まず図書館などを利用して子どもたちの「読書量」をまず増やすところから

始めるのが良いかと思われました。

また、お子様へは、単に「本を読め」ではなく、池上流にこう伝えたほうがいいですね。

「みんな本を読んでないから、読むだけでもほかの人より頭が良くなるよ!」